ベンケイガニ 弁慶蟹 Sesarmops intermedium ベンケイガニ科 ベンケイガニ属
日本では、男鹿半島と房総半島以南の海岸の塩性湿地や川辺などに生息する、甲幅35ミリ、甲長25ミリほどの小型のカニ。
和名は、甲のゴツゴツした質感を、武蔵坊弁慶のいかつい形相になぞえられたところから。
昼間は巣穴や物陰に潜み、夜によく活動し、雑食性で、動物の死骸、小動物、植物など何でも食べるそう。
繁殖期は夏で、この時期抱卵したメスが、海岸に集合し、大潮の満潮時に卵を海に放ちます。
孵化した子は、プランクトンとして海中で浮遊生活を送り、一ヶ月ほどの間に5回の脱皮を得て、メガロパ幼生へ変態し、底生生活に移行。
そして、メガロパは稚ガニへ変態して上陸し、淡水域に遡上して定着するといわれます。
沢に住む彼らも、長い旅を経て、ここに辿りついているんですね!
ムビラガイド 濱田 森