沢沿いの樹上にひときわ目立つシダ植物のシマオオタニワタリが着生していまし
た。
熱帯アジア、太平洋諸島に分布するチャセンシダ科アスプレニウム属の常緑多年性のシダで、樹上や岩上に着生して生活します。日本では屋久島・種子島以南の南西諸島と小笠原諸島に自生しています。
葉がお猪口型で、落ち葉をここに集めて、自分が成長するための肥料とするための適応と考えられます。ここに溜まった落ち葉はやがて腐葉土になり、葉の間から出る根によって保持され、株の成長とともに株の下部に発達する根塊の一部に。このように、大量の根が樹上に大きなクッション状の構造を作るため、ここに根を下ろして生育する植物も出現します。
新芽はオヒタシや味噌汁の具、炒め物などで食べられる他、切り葉をして活け花にも使われます。
シマオオタニワタリ/島大谷渡
チャセンシダ科アスプレニウム属
学名:Asplenium nidus
分布 熱帯アジア、太平洋諸島、屋久島・種子島以南の南西諸島と小笠原諸島など